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過去分詞+«che»+助動詞

16世紀のイタリア語作品を読んでいて、«detto che egli ebbe insin qui»のように、従属節で複合過去の過去分詞がcheの前に置かれる形が何度か出てきた。これはベンボの『アーゾロの談論』(Gli Asolani)の第3巻の例で、前後はこうなっている。

Tacque Lavinello così un poco, detto che egli ebbe insin qui, e, come avviene che si fa ragionando, sostatosi, ricoglieva spirito per riparlare […] (Gli Asolani, III, vii)

ここまで語ると、ラヴィネッロはこのように少し黙った。そして、議論をするときによくあるように、一休みして、再び話をするために精神を集中させた[…]

主節との前後関係を示していることは文脈から推測できるのだけど、このような規則があるのかと『古イタリア語文法』を調べてみたら、きちんと項目が立てられていた(Giampaolo Salvi e Lorenzo Renzi, Grammatica dell’antico italiano, p. 968)。主節に対して時間的に先行することを示し、現代イタリア語でも洗練された文体で使われることがあるらしい。『古イタリア語文法』に出ている用例もいくつか紹介しておく。

[…] e giunse ad un monte, in sul quale, passato che ebbe un fiume, trovò un castello diserto pieno di moltitudine di serpenti velenosi […] (Domenico Cavalca, Vita di Antonio, cap 4, par. 6)

[…]そして彼はある山にたどり着いた。その山の上で、川を渡ると、人気のない、毒蛇の大群で埋め尽くされた城を見付けた[…]

 

E ricevuto che lo re Artù ebbe l’ambasciata, messer Calvano si drizza in piè […] (Tavola ritonda, cap. 142)

そしてアーサー王が使節団を謁見すると、ガウェイン卿は立ち上がった[…]